
PGAM2024 についてですね。
「喘息診療実践ガイドライン2024」1)における治療ステップ
「喘息診療実践ガイドライン2024」1)(以下、PGAM2024)では、「喘息の長期管理」の項で喘息治療のフロー、および重症患者への対応を示しています。
成人喘息の治療目標は喘息症状をなくすことです。治療は中用量のICS/LABAから開始しますが、中用量ICS/LABAでコントロール不十分・不良の場合はTreatable traitsを標的とした治療(Treatable traits approach)を追加します(図)。
適切と思われるTreatable traits approachを1つ以上追加してもコントロール不十分・不良な例は専門医に紹介します(一般的に、LAMAやLTRAの追加が多いとされています)。
図 喘息治療のフローチャート(成人)

「喘息診療実践ガイドライン2024」1)重症患者に対する生物学的製剤の検討基準
PGAM2024において、重症喘息は「コントロールに高用量ICSおよびLABAに加えて、その他の長期管理薬(および/または全身性ステロイド薬)による治療を要する喘息、またはこれらの治療によってもコントロール不良である喘息」と定義されています。
生物学的製剤導入の検討は、以下4項目によっても前述した重症喘息の定義を満たす場合とされています。
・喘息診断の再確認および他疾患の除外
・副鼻腔炎などの併存症の診断と治療
・アレルゲンや受動喫煙などの増悪因子からの回避
・服薬アドヒアランスや吸入手技の改善
また、重症喘息の対応では末梢血好酸球数(可能であれば喀痰好酸球数)、FeNO、アレルゲン特異的IgE抗体を確認して、Type2炎症を確認することも重要です。Type2炎症がある場合、および全身性ステロイド療法を1年に2回以上必要とするケースなどは専門医に紹介し、生物学的製剤の投与を検討します。
「喘息診療実践ガイドライン2024」1)コントロール不良な成人重症喘息の治療アルゴリズム
生物学的製剤の適応は血中好酸球数とFeNOを軸として分類されますが(図)、複数の薬剤が適応となり得るので、アレルギー疾患の併存症、費用、投与間隔、自己注射の可否、長期安全性を考慮して選択します。
PGAM2024では、血中好酸球数<150/μLでFeNO≧25ppbまたは血中好酸球数≧150/μLであれば併存症、費用、投与間隔、血中好酸球数とFeNOとの優位性、長期安全性を考慮の上、デュピクセント®の使用を考慮することが推奨されています。相対的にFeNOが高値の場合や鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎を有する場合は、優先的にデュピクセント®の使用を検討します。デュピクセント®はアトピー性皮膚炎にも適応を有しますが、血中好酸球数≧1,500/μLでは安全性や効果は十分に検討されていません。
図 コントロール不良な成人重症喘息の治療アルゴリズム
1) 一般社団法人日本喘息学会喘息診療実践ガイドライン作成委員会作成. 喘息診療実践ガイドライン2024; 協和企画: 2024
PGAM2024の治療フローについて、概説いたしました。
以下のような患者さんは、デュピクセント®︎の使用を考慮するとされています。
・血中好酸球数<150/μLかつFeNO≧25ppbまたは血中好酸球数≧150/μL
・相対的にFeNOが高値の場合
・鼻茸を伴う副鼻腔炎を有する場合
また、末梢血好酸球数とFeNOがともに高値だと効果が高いと記されています。
詳細は、以下のボタンよりご確認ください。

MAT-JP-2308692-2.0-12/2024
e-MR医療関係者向け製品情報サイト
メディカル情報
領域情報
製品基本情報
各種設定/ヘルプ