GINA2024 についてですね。

 

「Global Strategy for Asthma Management and Prevention(2024 update)(GINA2024)」1)における治療ステップ

「Global Strategy for Asthma Management and Prevention(2024 update)(GINA2024)」1)(以下、GINA2024)では、年齢層により、成人/思春期(12歳以上)、小児期(6-11歳、5歳以下)に対する治療ステップを示しています。ここでは、成人および12歳以上の青年期の治療ステップを紹介します。

【成人および12歳以上の青年期】
成人および12歳以上の青年期の治療ステップは、推奨度の高いトラック1と、代替案としてのトラック2が提案されています。詳細は図をご参照ください。

トラック1と2の主な違いは、発作治療薬の選択です。トラック1では、推奨する発作治療薬として必要に応じた低用量ICS-ホルモテロール(LABA)投与を挙げています。トラック2の発作治療薬は必要に応じたSABAまたはICS-SABAです。トラック2は、トラック1での治療ができない場合や、患者さんの病状が安定していてアドヒアランスも良く、現行治療で過去1年間に増悪がない場合に選択されます。
中~高用量のICSとLABAを用いても症状コントロールが不良、かつ/または増悪する重症喘息に対しては、関連因子を評価して治療の最適化を試みます。加えて、ステップ5では専門施設で炎症性の表現型を評価し、生物学的製剤を含む治療を検討します。

「Global Strategy for Asthma Management and Prevention(2024 update)(GINA2024)」1)における生物学的製剤の検討基準

前述した重症喘息では、Type2炎症が多く認められます。少なくとも高用量のICS-LABAを服用しているにもかかわらず増悪または症状コントロールが不良で、アレルギー性または好酸球関連のバイオマーカーでType2炎症と考えられる、またはOCSでの維持療法が必要な患者さんであれば、Type2炎症を標的とした生物学的製剤の追加を検討します。

生物学的製剤(抗IgE抗体、抗IL-5/5R抗体、抗IL-4Rα抗体、抗TSLP抗体)の選択では、以下を確認します。

・地域別の保険適用基準を満たしているか?
・アトピー性皮膚炎、鼻茸などのType2併存疾患
・喘息反応性の予測因子(下記参照)
・コスト
・投与頻度
・投与経路(静脈内注射か皮下注射か、自己注射の可能性)
・患者の希望

抗IL-4Rα抗体(デュピルマブ;デュピクセント®)の保険適用基準ならびに良好な喘息反応の潜在的予測因子は以下のように記されています。

【適用基準】
・過去1年間で、重篤な増悪が一定回数以上ある
・Type2炎症のバイオマーカーが一定のレベルを超える(例:血中好酸球数150〜1500/μL、またはFeNO≧25ppb)、またはOCS維持療法が必要な状態

【良好な喘息反応が見込める予測因子】
・血中好酸球が多い(強力な予測因子)
・FeNOが高い(強力な予測因子)

1) Global Initiative for Asthma: Global Strategy for Asthma Management and Prevention. Updated 2024. https://ginasthma.org/2024-report/
[2024年10月1日アクセス]

GINA2024の成人および12歳以上の青年期の治療ステップや生物学的製剤の検討基準について、概説いたしました。

以下のような患者さんは、デュピクセント®の投与が適しています。

・過去1年間で、重篤な増悪が一定回数以上ある
・Type2炎症のバイオマーカーが一定のレベルを超える
 (例:血中好酸球数150~1500/μL、またはFeNO≧25ppb)、
 またはOCS維持療法が必要な状態
・血中好酸球が多い(強力な予測因子)
・FeNOが高い(強力な予測因子)

詳細は、以下のボタンよりご確認ください。

MAT-JP-2308692-2.0-12/2024

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