デュピクセント®の特性
国際共同第Ⅲ相検証的試験(QUEST)(海外データ)
社内資料:国際共同第Ⅲ相検証的試験[EFC13579](承認時評価資料)
Castro M et al. N Engl J Med 2018;378:2486-2496
本試験はサノフィ株式会社及びRegeneron Pharmaceuticalsの資金提供により実施された。
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12歳以上
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既存治療として、中用量又は高用量のICS※2及び他の1〜2剤の長期管理薬(LABA、LTRA、LAMA、メチルキサンチン類)を、スクリーニング来院時の3ヵ月以上前から使用、かつ1ヵ月以上は一定用量で継続
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スクリーニング来院時及び無作為化割付け来院時(無作為化割付け前)の%FEV1が80%以下(思春期では90%以下)
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スクリーニング来院時及び無作為化割付け来院時(無作為化割付け前)のACQ-5スコアが1.5以上
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無作為化割付け前にサルブタモール等の投与後のFEV1の改善率が12%以上かつ改善量が200mL以上の可逆性がある。
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スクリーニング来院時の前1年以内に喘息悪化により入院又は救急外来を受診したことがある、又は喘息悪化に対してステロイド薬(経口又は非経口)の全身投与を1回以上受けたことがある。
※1:GINA2014に基づき、医師による喘息診断を12ヵ月以上前から受けている成人及び思春期の患者
※2:フルチカゾンプロピオン酸エステル500μg/日以上(又はICS等価量)、最高用量はフルチカゾンプロピオン酸エステル2000μg/日(又はICS等価量)とした。なお、日本の場合は、フルチカゾンプロピオン酸エステルを18歳以上の場合は400μg/日以上(又はICS等価量)、12〜17歳の場合は200μg/日以上(又はICS等価量)とした。 -
52週間における年間喘息増悪※発生率
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12週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化量
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12週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化率(重要な副次評価項目)
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ベースラインの血中好酸球数(300/μL以上、150/μL以上、300/μL未満)並びにベースラインのICSが高用量の各サブグループでの2つの主要評価項目、重要な副次評価項目に関する解析
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12、24、36、52週時におけるAQLQスコアのベースラインからの変化量(ITT集団)及び24週時におけるベースラインからの変化量(血中好酸球数300/μL以上のサブグループ)
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2、4、8、24、36、52週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化量
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2、4、8、12、24、36、52週時における下記項目のベースラインからの変化量
◇ACQ-5及びACQ-7スコア
◇呼吸機能検査(朝及び夕のピークフロー[PEF]、気管支拡張薬投与後のFEV1など)
◇朝及び夕の喘息症状スコア -
12、24、36、52週時における下記項目のベースラインからの変化量
◇副鼻腔に関する評価質問票(SNOT-22:両側性鼻茸又は慢性副鼻腔炎の併発患者対象)
◇12歳以上の鼻炎・結膜炎患者のQOLに関するアンケート標準版
(RQLQ[S]+12:アレルギー性鼻炎を併発している患者対象)など -
有効性評価項目の主たる解析対象集団は、無作為化割付けされた全ての患者と定義したITT集団(ベースラインの血中好酸球数は問わない)とした。
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年間喘息増悪発生率は、負の二項分布回帰モデルを用いて解析した。本モデルでは、52週間の治療期間中に発生した喘息増悪のイベント総数を応答変数とし、投与群、年齢、地域(複数国の併合)、ベースラインの血中好酸球数の区分、ベースラインのICS投与量、及び治療開始前1年以内の喘息増悪の発生回数を共変量としてモデルに含めた。52週間の治験薬投与期間終了前に治験を中止した患者について、最後に連絡を取った日までの全ての観察された喘息増悪を解析に含めた。対数変換した観察期間をオフセット変数とした。
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12週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化量をMMRM法を用いて解析した。12週時におけるFEV1のベースラインからの変化量を応答変数として、投与群、年齢、性別、身長、地域(複数国の併合)、ベースラインの血中好酸球数の区分、ベースラインのICS投与量、来院、投与群-来院の交互作用、ベースラインのFEV1値、及びベースライン-来院の交互作用を共変量としてモデルに含めることとした。12週時におけるFEV1のベースラインからの変化量を投与群間で比較するため、MMRM法を用いて統計的推定を行った。12週時以前に投与を中止した患者についても中止時以降の12週時までのFEV1値を主要解析に含めた。
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デュピクセントの2つの用法・用量に関して、2つの主要評価項目、重要な副次評価項目及びその他の選択された副次評価項目の全体の第一種の過誤を制御するため、階層的検定手順を採用した(下記参照) 。
- 52週間における年間喘息増悪発生率
- 12週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化量
- 12週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化率
- 52週間における好酸球数別の年間喘息増悪発生率(血中好酸球数150/μL以上)
- 12週時における好酸球数別の気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化量(血中好酸球数150/μL以上)
- 52週間における好酸球数別の年間喘息増悪発生率(血中好酸球数300/μL以上)
- 12週時における好酸球数別の気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化量(血中好酸球数300/μL以上)
- 52週間における好酸球数別の年間喘息増悪発生率(血中好酸球数300/μL未満)
- 52週間におけるICS用量別の年間喘息増悪発生率(高用量ICS)
- 12週時におけるICS用量別の気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化量(高用量ICS/LABA)
- 24週時におけるAQLQスコアのベースラインからの変化量
- 24週時における好酸球数別のAQLQスコアのベースラインからの変化量(血中好酸球数300/μL以上)
- 24週時におけるACQ-5スコアのベースラインからの変化量
- 52週間における入院または救急外来受診に至った年間喘息増悪発生率
- 12週時における好酸球数別の気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化量(血中好酸球数300/μL未満)
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ベースラインの血中好酸球数(300/μL以上、300/μL未満又は150/μL以上、150/μL未満)並びに無作為化割付け時における基本治療のICS投与量(中用量、高用量)ごとにサブグループ解析を行った。
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有効性の主要評価項目について、「国際共同治験に関する基本的な考え方について」における方法1に基づき、全体集団と日本人部分集団との間で結果の一貫性を評価した。次の2つの条件の両方を満たすことを一貫性の達成基準として設定した。
条件1:2つの主要評価項目であるITT集団における52週間の治験薬投与期間中の喘息増悪の年換算発生率及び12週時の気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化量について、デュピクセント群と対応するプラセボ群との間の統計的有意差が全体集団で示されること。
条件2:2つの主要評価項目について、日本人部分集団におけるデュピクセント群と対応するプラセボ群の群間差が全体集団におけるデュピクセント群と対応するプラセボ群の群間差に対し半分(π=0.5)以上であること。
目的 |
中用量又は高用量の吸入ステロイド薬(ICS)及び他の長期管理薬でコントロールできない、中等症から重症の気管支喘息患者(12歳以上)を対象に、既存治療の併用下でデュピクセントを皮下投与した場合の有効性、安全性を評価する。 |
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試験デザイン |
国際共同、多施設、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間比較試験 |
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対象 |
中用量又は高用量のICS及び他の長期管理薬でコントロールできない、中等症から重症の気管支喘息患者※1 【主な組入れ基準】 |
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投与方法 |
デュピクセントを初回400mg、以降200mgを2週に1回皮下投与する群(デュピクセント200mg/2週群)※2、200mg/2週群と同量(1.14mL)を投与するプラセボ群、デュピクセントを初回600mg、以降300mgを2週に1回皮下投与する群(デュピクセント300mg/2週群)、300mg/2週群と同量(2mL)を投与するプラセボ群に各2:1で無作為化割付けし、52週間治療したのち、安全性の追跡(12週間)を行った。 ※1:スクリーニング時に血中好酸球が1,500/μLを超えるものは除外 ※2:各デュピクセント群と同量のプラセボを2:1で無作為化割付け。スクリーニング時の年齢(18歳未満、18歳以上)、血中好酸球数の区分(300/μL未満、300/μL以上)、ICS投与量(中用量、高用量)及び国により層別化 ※3:国内未承認。以降は、承認を受けた用法・用量の成績のみ記載する。 ※4:デュピクセント200mg皮下注と同量のプラセボ ※5:デュピクセント300mg皮下注と同量のプラセボ ※6:安全性の追跡は、TRAVERSE(本試験やVENTURE等に参加した患者を対象とした国際共同第Ⅲ相非盲検延長試験)に参加しなかった患者を対象とした。 |
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評価項目 |
【主要評価項目(検証的な解析結果)】 【副次評価項目】 安全性: 治験薬投与下に発現した有害事象、バイタルサイン、心電図(ECG)パラメータ、標準的な血液学的検査及び生化学検査 薬物動態: 血清中デュピルマブ濃度及び抗デュピルマブ抗体 薬力学: 血中好酸球数、呼気一酸化窒素(FeNO)、好酸球カチオン性蛋白(ECP)、エオタキシン-3、免疫グロブリンE(IgE)、胸腺及び活性化制御ケモカイン(TARC)、ペリオスチン、及び乳酸脱水素酵素(LDH)を含むバイオマーカー ※「全身性ステロイド薬の3日間以上の投与」、又は「全身性ステロイド薬の投与が必要な喘息による入院又は救急外来の受診」 |
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解析計画 |
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●本試験で既存治療として使用された長期管理薬のなかには、国内未承認薬、気管支喘息への使用が国内未承認のもの、又は国内未承認の用法・用量を有するものがあり、該当例は以下の通りである。
国内未承認薬、気管支喘息への使用が国内未承認、又は国内未承認の用法・用量を有する長期管理薬(例)
ICS |
【気管支喘息への使用が国内未承認】トリアムシノロンアセトニド |
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ICS/LABA |
【国内未承認薬】モメタゾンフランカルボン酸エステル/ホルモテロールなど |
LABA |
【国内未承認薬】バンブテロールなど |
LAMA |
【気管支喘息への使用が国内未承認】グリコピロニウムなど |
LTRA |
【国内未承認薬】ザフィルルカストなど |
メチルキサンチン |
【国内未承認薬】バミフィリンなど |
年間喘息増悪発生率(52週間)〈全体集団、好酸球数300/μL以上の集団〉
デュピクセント群は、全体集団及び好酸球高値集団において、喘息増悪発生率をプラセボ群と比較して有意に抑制しました。
〈全体集団〉年間喘息増悪発生率(52週間)【主要評価項目;検証的な解析結果】
全体集団
デュピクセント群は、年間喘息増悪発生率をプラセボ群と比較して46.0%抑制しました。
負の二項分布回帰モデル(共変量:投与群、年齢、地域[複数国の併合]、ベースラインの血中好酸球数の区分、ベースラインのICS投与量、及び治療開始前1年以内の喘息増悪の発生回数)
〈好酸球数300/μL以上の集団〉年間喘息増悪発生率(52週間)【副次評価項目;サブグループ解析】
好酸球数300/μL以上の集団
デュピクセント群は、年間喘息増悪発生率をプラセボ群と比較して67.4%抑制しました。
負の二項分布回帰モデル(共変量:投与群、年齢、地域[複数国の併合]、ベースラインの血中好酸球数の区分、ベースラインのICS投与量、及び治療開始前1年以内の喘息増悪の発生回数)
増悪の定義
- 全身性ステロイド薬の3日間以上の投与
- 全身性ステロイド薬の投与が必要な喘息による入院又は救急外来の受診
【目的】
中用量又は高用量のICS(吸入ステロイド薬)及び他の長期管理薬でコントロールできない、中等症から重症の気管支喘息患者(12歳以上)を対象に、既存治療の併用下でデュピクセントを皮下投与した場合の有効性、安全性を評価する。
【対象】
中用量又は高用量のICS及び他の長期管理薬でコントロールできない、中等症から重症の気管支喘息患者1,902例(日本人患者114例を含む)
【方法】
デュピクセントを初回400mg、以降200mgを2週に1回皮下投与する群(デュピクセント200mg/2週群)※、200mg/2週群と同量(1.14mL)を投与するプラセボ群、デュピクセントを初回600mg、以降300mgを2週に1回皮下投与する群(デュピクセント300mg/2週群)、300mg/2週群と同量(2mL)を投与するプラセボ群に各2:1で無作為化割付けし、52週間治療したのち、安全性の追跡(12週間)を行った。
※国内未承認の用法・用量
【評価項目】
主要評価項目は52週間における年間喘息増悪発生率、12週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化量とした。副次評価項目は12週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化率(重要な副次評価項目)などとした。薬力学的評価項目は血中好酸球数、FeNO濃度、血清総IgEを含むバイオマーカーとした。
気管支拡張薬投与前のFEV1の変化量
デュピクセント群の12週時におけるFEV1のベースラインからの変化量は340mLでした。
気管支拡張薬投与前のFEV1(12週時)【主要評価項目;検証的な解析結果】
最小二乗平均値±SE
MMRM法
(共変量:投与群、年齢、性別、身長、地域[複数国の併合]、ベースラインの血中好酸球数の区分、ベースラインのICS投与量、来院、投与群-来院の交互作用、ベースラインのFEV1値、及びベースライン-来院の交互作用)
気管支拡張薬投与前のFEV1の推移【主要評価項目(12週時)、副次評価項目】
増悪の定義
- 全身性ステロイド薬の3日間以上の投与
- 全身性ステロイド薬の投与が必要な喘息による入院又は救急外来の受診
【目的】
中用量又は高用量のICS(吸入ステロイド薬)及び他の長期管理薬でコントロールできない、中等症から重症の気管支喘息患者(12歳以上)を対象に、既存治療の併用下でデュピクセントを皮下投与した場合の有効性、安全性を評価する。
【対象】
中用量又は高用量のICS及び他の長期管理薬でコントロールできない、中等症から重症の気管支喘息患者1,902例(日本人患者114例を含む)
【方法】
デュピクセントを初回400mg、以降200mgを2週に1回皮下投与する群(デュピクセント200mg/2週群)※、200mg/2週群と同量(1.14mL)を投与するプラセボ群、デュピクセントを初回600mg、以降300mgを2週に1回皮下投与する群(デュピクセント300mg/2週群)、300mg/2週群と同量(2mL)を投与するプラセボ群に各2:1で無作為化割付けし、52週間治療したのち、安全性の追跡(12週間)を行った。
※国内未承認の用法・用量
【評価項目】
主要評価項目は52週間における年間喘息増悪発生率、12週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化量とした。副次評価項目は12週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化率(重要な副次評価項目)などとした。薬力学的評価項目は血中好酸球数、FeNO濃度、血清総IgEを含むバイオマーカーとした。
ACQ-5スコアの推移
デュピクセント群のACQ-5スコアのベースラインからの変化量は、24週時では−1.40、52週時では−1.52でした。
ACQ-5スコアの推移【副次評価項目】
※ MMRM法
(共変量:投与群、年齢、地域[複数国の併合]、ベースラインの血中好酸球数の区分、ベースラインのICS投与量、来院、投与群-来院の交互作用、ベースラインのACQ-5スコア、及びベースライン-来院の交互作用)
■ACQ(Asthma Control Questionnaire)-5※:喘息の管理に関するアンケート5項目
- 患者の喘息コントロール状態を評価する指標の1つ。
- 5種類の症状(「夜間覚醒」「起床時の症状」「日常生活の制限」「息切れ」「喘鳴」)を反映した5つの質問から構成される。
- 患者は過去1週間の喘息の様子を思い出し、7段階評価(0=障害なし〜6=最高レベルの障害あり)で、質問に回答し、平均値を算出する。
- スコアの平均値は0(完全にコントロール)から6(重度のコントロール不良)の間で、スコアが低いほど喘息コントロール状態が良好であることを示す。
- スコアの平均値の判定は次の通り
0.75以下 |
コントロール良好 |
0.75〜1.5 |
コントロール不十分 |
1.5以上 |
コントロール不良 |
- 臨床的に重要な最小変化量(MCID)は0.5である。
※ ACQ-6はACQ-5の5項目に「発作治療薬の頻度」を加えた6項目、ACQ-7はさらに「気管支拡張薬吸入前のFEV1」の医師による評価を加えた7項目から構成される。
Juniper EF et al. Eur Respir J 1999;14:902-907
Juniper EF et al. Respir Med 2005;99:553-558
Juniper EF et al. Respir Med 2006;100:616-621
【目的】
中用量又は高用量のICS(吸入ステロイド薬)及び他の長期管理薬でコントロールできない、中等症から重症の気管支喘息患者(12歳以上)を対象に、既存治療の併用下でデュピクセントを皮下投与した場合の有効性、安全性を評価する。
【対象】
中用量又は高用量のICS及び他の長期管理薬でコントロールできない、中等症から重症の気管支喘息患者1,902例(日本人患者114例を含む)
【方法】
デュピクセントを初回400mg、以降200mgを2週に1回皮下投与する群(デュピクセント200mg/2週群)※、200mg/2週群と同量(1.14mL)を投与するプラセボ群、デュピクセントを初回600mg、以降300mgを2週に1回皮下投与する群(デュピクセント300mg/2週群)、300mg/2週群と同量(2mL)を投与するプラセボ群に各2:1で無作為化割付けし、52週間治療したのち、安全性の追跡(12週間)を行った。
※国内未承認の用法・用量
【評価項目】
主要評価項目は52週間における年間喘息増悪発生率、12週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化量とした。副次評価項目は12週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化率(重要な副次評価項目)などとした。薬力学的評価項目は血中好酸球数、FeNO濃度、血清総IgEを含むバイオマーカーとした。
呼気一酸化窒素(FeNO)濃度の推移
デュピクセント群のFeNOのベースラインからの変化量は、12週時では−15.6ppb、24週時では−16.2ppb、52週時では−16.2ppbでした。
呼気一酸化窒素(FeNO)濃度の推移【薬力学的評価項目】
【目的】
中用量又は高用量のICS(吸入ステロイド薬)及び他の長期管理薬でコントロールできない、中等症から重症の気管支喘息患者(12歳以上)を対象に、既存治療の併用下でデュピクセントを皮下投与した場合の有効性、安全性を評価する。
【対象】
中用量又は高用量のICS及び他の長期管理薬でコントロールできない、中等症から重症の気管支喘息患者1,902例(日本人患者114例を含む)
【方法】
デュピクセントを初回400mg、以降200mgを2週に1回皮下投与する群(デュピクセント200mg/2週群)※、200mg/2週群と同量(1.14mL)を投与するプラセボ群、デュピクセントを初回600mg、以降300mgを2週に1回皮下投与する群(デュピクセント300mg/2週群)、300mg/2週群と同量(2mL)を投与するプラセボ群に各2:1で無作為化割付けし、52週間治療したのち、安全性の追跡(12週間)を行った。
※国内未承認の用法・用量
【評価項目】
主要評価項目は52週間における年間喘息増悪発生率、12週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化量とした。副次評価項目は12週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化率(重要な副次評価項目)などとした。薬力学的評価項目は血中好酸球数、FeNO濃度、血清総IgEを含むバイオマーカーとした。
血清総IgEの推移
デュピクセント群の血清総IgEのベースラインからの変化量は、12週時では−143.4IU/mL、24週時では−210.4IU/mL、52週時では−294.8IU/mLでした。
血清総IgEの推移【薬力学的評価項目】
【目的】
中用量又は高用量のICS(吸入ステロイド薬)及び他の長期管理薬でコントロールできない、中等症から重症の気管支喘息患者(12歳以上)を対象に、既存治療の併用下でデュピクセントを皮下投与した場合の有効性、安全性を評価する。
【対象】
中用量又は高用量のICS及び他の長期管理薬でコントロールできない、中等症から重症の気管支喘息患者1,902例(日本人患者114例を含む)
【方法】
デュピクセントを初回400mg、以降200mgを2週に1回皮下投与する群(デュピクセント200mg/2週群)※、200mg/2週群と同量(1.14mL)を投与するプラセボ群、デュピクセントを初回600mg、以降300mgを2週に1回皮下投与する群(デュピクセント300mg/2週群)、300mg/2週群と同量(2mL)を投与するプラセボ群に各2:1で無作為化割付けし、52週間治療したのち、安全性の追跡(12週間)を行った。
※国内未承認の用法・用量
【評価項目】
主要評価項目は52週間における年間喘息増悪発生率、12週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化量とした。副次評価項目は12週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化率(重要な副次評価項目)などとした。薬力学的評価項目は血中好酸球数、FeNO濃度、血清総IgEを含むバイオマーカーとした
有害事象
有害事象はプラセボ群の83.1%(527/634例)、デュピクセント群の81.0%(1,023/1,263例)に発現しました。主な有害事象はプラセボ群でウイルス性上気道感染(19.6%[124例])、気管支炎(14.0%[89例])等であり、デュピクセント群でウイルス性上気道感染(18.2%[230例])、注射部位反応(16.8%[212例])等でした。
重篤な有害事象※はプラセボ群で7.8%(62/792例)、デュピクセント群で8.1%(127/1,567例)に発現し、最も多く報告された有害事象は両群とも喘息(プラセボ群18例、デュピクセント群23例)でした。投与中止に至った有害事象※はプラセボ群で4.3%(34/792例)、デュピクセント群で4.7%(73/1,567例)に発現しました。このうちプラセボ群で2例以上に発現し、デュピクセント群よりも多く報告された有害事象は帯状疱疹(0.4%[3例])等でした。またデュピクセント群で多く報告された有害事象は注射部位紅斑(200mg/2週群で0.5%[4例]、300mg/2週群で1.5%[12例])でした。本試験において、死亡例はプラセボ群で3例(自殺既遂、甲状腺未分化癌、肺塞栓症が各1例)、デュピクセント200mg/2週群で1例(肺塞栓症)、デュピクセント300mg/2週群で4例(心肺停止、呼吸抑制に伴う心肺停止、急性心筋梗塞、心室性頻脈及び多臓器機能不全症候群を伴ううっ血性心不全)に認められましたが、いずれも治験薬との因果関係は否定されました。
※ 重篤な有害事象と投与中止に至った有害事象については本試験のみの具体的事象が公開されないため、本試験及び第Ⅱb相試験との併合解析について示す。
有害事象の種類 |
プラセボ |
デュピクセント |
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有害事象発現症例数(発現率) |
527(83.1%) |
1,023(81.0%) |
重篤な有害事象 |
53(8.4%) |
104(8.2%) |
投与中止に至った有害事象 |
29(4.6%) |
63(5.0%) |
死亡例 |
3(0.5%) |
5(0.4%) |
いずれかの群で 5%以上に発現が認められた有害事象 |
||
ウイルス性上気道感染 |
124(19.6%) |
230(18.2%) |
上気道感染 |
86(13.6%) |
146(11.6%) |
気管支炎 |
89(14.0%) |
144(11.4%) |
インフルエンザ |
51(8.0%) |
74(5.9%) |
副鼻腔炎 |
56(8.8%) |
62(4.9%) |
頭痛 |
51(8.0%) |
86(6.8%) |
過量投与 |
32(5.0%) |
66(5.2%) |
注射部位反応※2 |
50(7.9%) |
212(16.8%) |
MedDRA Version 20.0
※1:国内未承認の用法・用量を含む
※2:MedDRAにおける高位語(HLT)
【用法及び用量(気管支喘息の場合)】
通常、成人及び12歳以上の小児にはデュピルマブ(遺伝子組換え)として初回に600mgを皮下投与し、その後は1回300mgを2週間隔で皮下投与する。
海外第Ⅲ相試験(VENTURE)(海外データ)
社内資料:海外第Ⅲ相試験[EFC13691]
Rabe KF et al. N Engl J Med 2018;378:2475-2485
本試験はサノフィ株式会社及びRegeneron Pharmaceuticalsの資金提供により実施された。
-
12歳以上
-
スクリーニング来院時前6ヵ月間に全身性ステロイド薬を定期使用
-
スクリーニング来院時前4週間にOCSを一定用量で使用
-
スクリーニング来院時及び無作為化割付け時にプレドニゾン(国内未承認薬)又はプレドニゾロン5〜35mg/日(又は等価量)の投与が予定されている
-
既存治療として高用量のICS※2及び他の1〜2剤の長期管理薬(LABA、LTRA、LAMA、メチルキサンチン類)を3ヵ月以上前から使用、かつ1ヵ月以上前から一定用量で継続
-
スクリーニング来院時の%FEV1が80%未満(思春期では90%以下)
-
無作為化割付け前の測定又はスクリーニング来院時前12ヵ月間の記録で気管支拡張薬投与後のFEV1が12%以上かつ200mL以上の増加、又はスクリーニング来院時前12ヵ月間の記録で気道過敏性(PC20<8mg/mL)が認められる
- ACQ-5スコアが0.5以上増加していない
- 喘息増悪が認められない
- OCSの増量を必要とするような臨床的に意義のある喘息の悪化が認められない
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喘息のコントロール維持下※1での24週時におけるOCS用量(1日投与量)のベースラインからの減少率
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喘息のコントロール維持下※1での24週時におけるOCS用量のベースラインからの50%以上減量を達成した患者の割合
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喘息のコントロール維持下※1での24週時におけるOCS用量の5mg/日未満への減量を達成した患者の割合
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喘息のコントロール維持下※1での24週時におけるOCSが不要(100%減量)となった患者の割合※2
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喘息のコントロール維持下※1での24週時におけるOCS用量のベースラインからの減少量 など
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喘息増悪※3の年換算発生率
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2、4、8、12、16、20、24週時における気管支拡張薬投与前のFEV1のベースラインからの変化量 など
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治験薬投与下に発現した有害事象、バイタルサイン、心電図(ECG)パラメータ、標準的な血液学的検査及び生化学検査
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有効性評価項目の主たる解析対象集団は、無作為化割付けされた全ての患者と定義したITT集団(ベースラインの血中好酸球数は問わない)とした。有効性の解析は、患者が無作為化割付けされた投与群に基づいて実施した。
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主要評価項目は共分散分析(ANCOVA)モデルを用いて解析した。本モデルでは、24週時におけるOCS用量の減少率を応答変数とし、投与群、ベースラインの血中好酸球数(150/μL以上、150/μL未満)、ベースラインのOCSの至適用量、地域(複数国の併合)を共変量として含めた。
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患者が試験から脱落したことによる欠測データは、多重代入法によるパターン混合モデルを用いて補完した。
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サブグループ解析は、ベースラインの血中好酸球数(300/μL以上、300/μL未満かつ150/μL以上、150/μL未満)、ベースラインのFeNO(25ppb未満、25ppb以上50ppb未満、50ppb以上)に基づいて実施した。
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重要な副次評価項目及びその他の副次評価項目は、ロジスティック回帰モデルを用いて解析した。本モデルでは、患者がOCS減量基準を達成したか否かの二値を応答変数とし、投与群、ベースラインのOCS至適用量、地域(複数国の併合)、及びベースラインの血中好酸球数(150/μL以上、150/μL未満)を共変量として用いた。
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主要評価項目、重要な副次評価項目およびその他の副次評価項目について第一種の過誤を制御するため、階層的検定手順を用いた。主要評価項目は有意水準5%で両側検定を実施した。主要評価項目が有意であった場合には、以下の 副次評価項目について有意水準5%の両側検定を以下の階層的検定手順の順序で行った。
①喘息のコントロール維持下での24週時におけるOCS用量のベースラインからの50%以上減量を達成した患者の割合
②喘息のコントロール維持下での24週時におけるOCS用量の5mg/日未満への減量を達成した患者の割合
③喘息のコントロール維持下での24週時におけるOCS用量の治験実施計画書に従った最低用量までの減量を達成した患者の割合
④喘息のコントロール維持下での24週時におけるOCSが不要となった患者の割合
有効性のその他の評価項目については、検定の多重性の調整は実施しなかった。
目的 |
ステロイド依存性の重症喘息患者(12歳以上)を対象として、維持療法として用いられる経口ステロイド薬(OCS)の減量に対するデュピクセントの有効性や安全性を評価する。 |
---|---|
試験デザイン |
国際共同、多施設、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間比較試験 |
対象 |
高用量のICS及び他の長期管理薬でコントロールできない、ステロイド依存性の重症喘息患者※1 【主な組入れ基準】 ※1:GINA2014に基づき、医師による喘息診断を12ヵ月以上前から受けている成人及び思春期の患者 |
投与方法 |
OCS至適用量の設定期間でもあるスクリーニング期間を経て、デュピクセントを初回600mg、以降300mgを2週に1回皮下投与する群(300mg/2週群)とプラセボ群に各1:1で無作為化割付けし、24週間治療したのち、安全性の追跡(12週間)を行った。治療期間のうち、4〜20週はOCSの減量期として、所定のスケジュールに従って4週毎にOCSの減量を行った。 ※1:スクリーニング時に血中好酸球が1,500/μLを超えるものは除外 ※2:維持療法として一定用量で投与しているOCSを臨床的に同等の用量でプレドニゾン(国内未承認薬)又はプレドニゾロンへ切替え、3〜10週間でOCSの至適用量を設定した。なお、OCSの至適用量は以下を全て満たす最低のOCS投与量とした。 ※3:安全上の理由を除きOCS用量の変更は不可とした。 ※4:安全性の追跡は、TRAVERSE(本試験やQUEST等に参加した患者を対象とした国際共同第Ⅲ相非盲検延長試験)に参加しなかった患者を対象とした。 |
評価項目 |
【主要評価項目】 【重要な副次評価項目】 【その他の副次評価項目】 【その他の有効性評価項目】 安全性: ※1:20〜24週時にOCSの増量が必要となるような臨床的に意義のある喘息の悪化が認められなかった状態(治験担当医師の判断に基づく) ※2:対象となる集団はITT集団のうち、ベースラインにおけるOCSの至適用量が30mg/日以下のサブグループ ※3:入院、救急外来受診、又は3日間以上の全身性ステロイド薬(増悪発現直前の投与量の2倍以上)の投与を要する喘息の悪化 |
解析計画 |
|
●本試験で既存治療として使用された長期管理薬のなかには、国内未承認薬、気管支喘息への使用が国内未承認のもの、又は国内未承認の用法・用量を有するものがあり、該当例は以下の通りである。
国内未承認薬、気管支喘息への使用が国内未承認、又は国内未承認の用法・用量を有する長期管理薬(例)
ICS |
【気管支喘息への使用が国内未承認】トリアムシノロンアセトニド |
---|---|
ICS/LABA |
【国内未承認薬】モメタゾンフランカルボン酸エステル/ホルモテロールなど |
LABA |
【国内未承認薬】バンブテロールなど |
LAMA |
【気管支喘息への使用が国内未承認】グリコピロニウムなど |
LTRA |
【国内未承認薬】ザフィルルカストなど |
メチルキサンチン |
【国内未承認薬】バミフィリンなど |
OCS投与量に対する影響
喘息のコントロール維持下での24週時におけるOCS減少率は、プラセボ群と比較してデュピクセント群で有意に高く、ベースラインからの減少率は平均値で70.1%、中央値で100%でした。
OCS減少率(24週時)【主要評価項目】
最小二乗平均値±SE
ANCOVA(共変量:投与群、ベースラインの血中好酸球数、ベースラインのOCSの至適用量、地域[複数国の併合])
【目的】
12歳以上のステロイド依存性の重症喘息患者を対象とし、維持療法として用いられるOCS(経口ステロイド薬)の減量に対するデュピクセントの有効性や安全性を評価する
【対象】
高用量のICS及び他の長期管理薬でコントロールできない、ステロイド依存性の重症喘息患者210例
【方法】
OCS至適用量の設定期間でもあるスクリーニング期間を経て、デュピクセントを初回600mg、以降300mgを2週に1回皮下投与する群(デュピクセント群)とプラセボ群に各1:1で無作為化割付けし、24週間治療したのち、安全性の追跡(12週間)を行った。治療期間のうち、4〜20週はOCSの減量期として、所定のスケジュールに従って4週毎にOCSの減量を行った。
【評価項目】
主要評価項目は喘息のコントロール維持下での24週時におけるOCS用量(1日投与量)のベースラインからの減少率とした。副次評価項目は喘息のコントロール維持下での24週時におけるOCS用量のベースラインからの50%以上減量を達成した患者の割合、喘息のコントロール維持下での24週時におけるOCS用量の5mg/日未満への減量を達成した患者の割合(重要な副次評価項目)などとした。探索的評価項目はFeNO濃度などとした。
OCS減量下の喘息増悪の年換算発生率(24週間)
デュピクセント群のOCS減量下での24週間における喘息増悪※の年換算発生率は0.65回/年でした。
OCS減量下の喘息増悪の年換算発生率(24週間)【その他の有効性評価項目】
負の二項分布回帰モデル(共変量:投与群、ベースラインのOCS至適用量、地域[複数国の併合]、治療開始前1年以内の喘息増悪の発生回数、及びベースラインの血中好酸球数)
※入院、救急外来受診、又は3日間以上の全身性ステロイド薬(増悪発現直前の投与量の2倍以上)の投与を要する喘息の悪化
【目的】
12歳以上のステロイド依存性の重症喘息患者を対象とし、維持療法として用いられるOCS(経口ステロイド薬)の減量に対するデュピクセントの有効性や安全性を評価する
【対象】
高用量のICS及び他の長期管理薬でコントロールできない、ステロイド依存性の重症喘息患者210例
【方法】
OCS至適用量の設定期間でもあるスクリーニング期間を経て、デュピクセントを初回600mg、以降300mgを2週に1回皮下投与する群(デュピクセント群)とプラセボ群に各1:1で無作為化割付けし、24週間治療したのち、安全性の追跡(12週間)を行った。治療期間のうち、4〜20週はOCSの減量期として、所定のスケジュールに従って4週毎にOCSの減量を行った。
【評価項目】
主要評価項目は喘息のコントロール維持下での24週時におけるOCS用量(1日投与量)のベースラインからの減少率とした。副次評価項目は喘息のコントロール維持下での24週時におけるOCS用量のベースラインからの50%以上減量を達成した患者の割合、喘息のコントロール維持下での24週時におけるOCS用量の5mg/日未満への減量を達成した患者の割合(重要な副次評価項目)などとした。探索的評価項目はFeNO濃度などとした
OCS減量下の気管支拡張薬投与前のFEV1(24週時)
デュピクセント群のOCS減量下での24週時におけるFEV1のベースラインからの変化量は220mLでした。
OCS減量下の気管支拡張薬投与前のFEV1の変化量(24週時)【その他の有効性評価項目】
【24週時】プラセボ群に対する差[95%信頼区間]:220[90,340]
最小二乗平均値±SE
MMRM法(固定効果:投与群、ベースラインのOCS至適用量、地域[複数国の併合]、ベースライン時の血中好酸球数、来院、投与群-来院の交互作用、ベースライン時のFEV1値、ベースライン-来院の交互作用/共変量:年齢、性別及び身長)
【目的】
12歳以上のステロイド依存性の重症喘息患者を対象とし、維持療法として用いられるOCS(経口ステロイド薬)の減量に対するデュピクセントの有効性や安全性を評価する
【対象】
高用量のICS及び他の長期管理薬でコントロールできない、ステロイド依存性の重症喘息患者210例
【方法】
OCS至適用量の設定期間でもあるスクリーニング期間を経て、デュピクセントを初回600mg、以降300mgを2週に1回皮下投与する群(デュピクセント群)とプラセボ群に各1:1で無作為化割付けし、24週間治療したのち、安全性の追跡(12週間)を行った。治療期間のうち、4〜20週はOCSの減量期として、所定のスケジュールに従って4週毎にOCSの減量を行った。
【評価項目】
主要評価項目は喘息のコントロール維持下での24週時におけるOCS用量(1日投与量)のベースラインからの減少率とした。副次評価項目は喘息のコントロール維持下での24週時におけるOCS用量のベースラインからの50%以上減量を達成した患者の割合、喘息のコントロール維持下での24週時におけるOCS用量の5mg/日未満への減量を達成した患者の割合(重要な副次評価項目)などとした。探索的評価項目はFeNO濃度などとした。
有害事象
有害事象はプラセボ群の64.5%(69/107例)、デュピクセント群の62.1%(64/103例)に発現し、主な有害事象はプラセボ群、デュピクセント群ともにウイルス性上気道感染(プラセボ群:17.8%[19例]、デュピクセント群:8.7%[9例])等でした。
重篤な有害事象はプラセボ群で6例(喘息3例等)、デュピクセント群で9例(喘息3例、好酸球増加症2例等)に発現しました。投与中止に至った有害事象はプラセボ群で4例(消化管間質性腫瘍、好酸球増加症、副腎機能不全及び喘息クリーゼが各1例)、デュピクセント群で1例(関節痛)でした。本試験において、死亡例は認められませんでした。
有害事象の種類 |
プラセボ |
デュピクセント |
---|---|---|
有害事象発現症例数(発現率) |
69(64.5%) |
64(62.1%) |
重篤な有害事象 |
6(5.6%) |
9(8.7%) |
投与中止に至った有害事象 |
4(3.7%) |
1(1.0%) |
死亡例 |
0 |
0 |
いずれかの群で 5%以上に発現が認められた有害事象 |
||
ウイルス性上気道感染 |
19(17.8%) |
9(8.7%) |
気管支炎 |
6(5.6%) |
7(6.8%) |
副鼻腔炎 |
4(3.7%) |
7(6.8%) |
好酸球増加症※ |
1(0.9%) |
7(6.8%) |
好酸球数増加※ |
0 |
7(6.8%) |
インフルエンザ |
6(5.6%) |
3(2.9%) |
MedDRA Version 20.0
※ 好酸球増加症関連の有害事象はプラセボ群1例(0.9%)、デュピクセント群14例(13.6%)でした。これらの事象は臨床検査所⾒で報告されました。なお、治験実施計画書では⾎中好酸 球数が3000/μLを超えた患者を全て好酸球増加症関連の有害事象として報告することとしており、該当症例は、プラセボ群1例(0.9%)、デュピクセント群13例(12.6%)でした。
MAT-JP-2405926-1.0-11/2024
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